『アウシュヴィッツのチャンピオン』は元チャンピオンのポーランド人ボクサーの物語

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目次

作品データ

ジャンル 

戦争ドラマ

監督 

マチェイ・バルチェフスキ

出演 

タデウシュ・“テディ”・ピエトシコフスキ:ピョートル・グロバツキ

グジェゴシュ・マウェツキ:連絡指導者

マルチン・ボサック:収容所指導者

ウォルター:ピョートル・ヴィトコフスキ

ヤネック:ヤン・シドウォフスキ

ブルーノ:マルチン・チャルニク

騎兵大尉:マリアン・ヂェヂェル

製作国 

ポーランド

公開年 

2020年

上映時間 

91分

あらすじ

ここからは、ネタバレ多少あります

テディは、戦前のワルシャワでバンタム級のチャンピオンとして人気を博していましたが、ドイツ軍に捕らえられてアウシュヴィッツに連行されました。

ある日彼は、ドイツ軍将校や看守たちの娯楽としてボクシングの試合をさせられることになります。

テディは、自分の信念や仲間たちの命をかけてナチスの恐怖に立ち向かいリングで闘い続けます。

鑑賞後の感想

終始重苦しい絶望的な描写の多い胸くそ悪い展開でしたが、ラストで胸がスカッとする展開で終わり良かったと思いました。

興味を持たれた方は、ぜひ鑑賞してみてください。

物語

ここからは、多くのネタバレがあります

1940年、ワルシャワの元ボクシングチャンピオンのテディは、アウシュヴィッツ収容所に送り込まれました。

縞模様の囚人服を着せられ囚人番号77番と名付けられました。

人間とは扱われず、とくにユダヤ人だった場合は長くても数ヶ月の命であることをドイツ兵士から告げられました。

彼らは労働力として過酷な仕事が与えられました。

子供にも容赦なく仕事が与えられました。

仕事中、ある老人が脱走計画を話していると、看守に背後から撲殺されてしまいました。

出入り口の門には“働けば自由になれる”と書かれています。

ある日テディに、少年がテディのことを知っていると近づいてきて、以前テディがボクシングの試合をしているのを見たことがあると言いました。

ドイツ将校の家にあったリンゴを盗んだテディは、少年に食べるよう渡しました。

しかし少年は自分は食べず老人にあげますが、リンゴをテディが盗んだことはバレており、3人共処刑場へ連れて行かれ老人は射殺されてしまいました。

その後少年は、シラーの「ウィリアム・テル」の詩を朗読したことで難を逃れ二人は射殺されずに済みました。

ユダヤ人らしき人々がカス室送りにされ悲鳴をあげています。

ある時テディがボクシングの才能を持っていることを知られ、娯楽を欲っしていたナチス兵のために、食べ物をもらうことを条件にリングに立つことになりました。

テディは対戦相手を次々と打ち負かしていきました。

そして報酬としてパンや医薬品を手に入れ仲間に分け与えました。

その一方で、収容所では囚人たちが次々と虐殺されたり、衰弱したりして死んでいきました。

テディの試合はナチスのための娯楽として行われましたが、収容所の人々にとっては絶望的で過酷な日々を生き抜くための希望となっていきました。

しかし、テディは卑怯な手で少年と闘うように仕向けられ闘うことを拒否した少年をドイツ兵士が射殺してしまいました。

その後テディは“チャンピオン“と書かれたボードを首にかけられ、手首を縛られて柱に吊るされ夜を明かしました。

その後ボロボロになりながらも、ドイツ王者ハンマーパンチとの闘いのリングにあがったテディは見事にハンマーパンチを倒しました。

アウシュヴィッツから他の収容所へ移った後もテディは闘い続けました。

そしてテディは、戦後自分の夢を叶えポーランドで子供たちにボクシングを教えている様子で映画は終わります。

ネタバレ含む感想

過酷な環境の中で、最後まで不屈の精神で誇りを持って闘い続けたテディが、夢を叶えることができて良かったと思いました。

まとめ

この映画は、ポーランド出身でホロコースト生存者の孫でもあるマチェイ・バルチェフスキ監督の長篇デビュー作として制作されました。

ボクサーであるタデウシュ・“テディ”・ピトロシュコスキは、アウシュヴィッツ強制収容所で死の淵に立ちながらも、生きることへの不屈の闘志と尊厳を持ち、リングに立ち続けました。

ホロコーストを生き延びた彼の実話は、希望と抵抗の象徴となりました。

この映画は、ホロコーストの歴史的背景とともに、人間の精神の強さと抵抗の意志を描いています。

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