作品データ
タイトル
オンネリとアンネリのふゆ
原題
Onnelin ja Annelin talvi
ジャンル
ファンタジー
監督
サーラ・カンテル
製作国
フィンランド
公開年
2015年
上映時間
81分
出演
オンネリ:アーヴァ・メリカント
アンネリ:リリャ・レフト
バラの木夫人:エイヤ・アフヴォ
リキネン:ヤッコ・サアリルアマ
ウメ・ボーシュ:ヨハンナ・アフ・シュルテン
ノッポティーナ:エリナ・クニヒティラ
プクティーナ:キティ・コッコネン
アルスカ:サムエル・バウラモ
あらすじ
ここからは、ネタバレ多少あります
オンネリとアンネリという仲良しの女の子ふたりは前作でバラの木夫人から買った小さな家に一緒に暮らしています。
クリスマスが近づく冬の町。
ある日、プティッチャネンという小人の一家がバラの木夫人を訪ねてやってきます。
彼らは家を失い、悪い人間に追われているため、オンネリとアンネリは彼らをドールハウスにかくまうことにします。
鑑賞後の感想
小人一家が登場するファンタジックな作品で面白かったです。
幻想的な雰囲気の中で、現実とファンタジーが交錯するストーリーが良かったです。
興味を持たれた方は、ぜひご覧になってみてください。
物語
ここからは、多くのネタバレがあります
オンネリとアンネリは、バラの木夫人から譲り受けた小さな家で仲良く暮らしています。
ある冬の日、町のガソリンスタンドに小さな車が現れ、誰にも気づかれずに給油して去っていきます。
実はその車に乗っていたのは「プティッチャネン一家」という小人の家族。
彼らは住処を失い、バラの木夫人を頼ってやってきたのです。
バラの木夫人は不在で、一家は困り果ててしまいます。
オンネリとアンネリは彼らを助けることにし、ドールハウスにかくまうことになります。
ところが、ガソリンスタンドの店員アデレが一家の存在に気づき、金儲けのために見世物にしようと企み緊迫した事態になります。
オンネリたちは必死にプティッチャネン一家を守ろうとしますが、アデレはついに彼らを連れ去ってしまいます。
オンネリとアンネリは近所の魔法使い姉妹ノッポティーナとプクティーナ、そして警察官のリキネン夫妻の協力を得て、プティ一家の行方を追います。
姉妹は祖母のレシピから「小さくなる薬」と「大きくなる薬」を作り出し、物語はさらにファンタジックに展開します。
小鳥たちや動物たちも手助けし、ついにプティッチャネン一家の居場所を突き止めます。
アデレは自分の行動を反省し、プティッチャネン一家は無事に救出されます。
バラの木夫人も戻ってきて、一家にぴったりの新しい家をプレゼント。
オンネリとアンネリは、友情と優しさが世界を変えることを改めて実感し、心温まるクリスマスを迎えるのでした。
ネタバレ含む感想
小さな存在を守ろうとするオンネリとアンネリの行動が、周囲の人々を変えていく様子が描かれていて良かったです。
小人一家と少女たちの交流も愉しい見どころです。
小人一家プティッチャネン家族が、魔の手から逃れて、バラの木夫人の魔法の力を借りて、無事に新しい家に住むことになるハッピーエンドで終わり、ホッとしました。
子どもだけでなく、大人も楽しめる心温まるファンタジー作品です。
まとめ
『オンネリとアンネリのふゆ』のテーマは、「思いやり」「居場所」「小さな存在へのまなざし」です。
この作品は、フィンランドの児童文学を原作とした映画・絵本シリーズの第2作で、前作で自分たちの家を手に入れたオンネリとアンネリが、今度は困っている小人一家を助けるという展開になります。
小人一家・プティッチャネン家族が住処を失い、オンネリとアンネリのもとに現れます。
ふたりは彼らをかくまい、守ろうとします。
これは「自分が得た幸せを、他者にも分け与える」という優しさの物語です。
前作で「家を持つことの喜び」を知ったふたりが、今度は「誰かにとっての居場所をつくる」ことに挑みます。
家は単なる建物ではなく、心の安らぎと絆の象徴として描かれています。
小人たちは人間社会では見過ごされがちな存在。
彼らを守ることで、オンネリとアンネリは「見えないものを見る力」「弱い立場への共感」を育んでいきます。
子どもたちの想像力と優しさが世界を変える力になることが描かれています。
パステルカラーの衣装やインテリア、雪に包まれた町並みがとても美しく、ムーミン的な世界観を感じさせます。