作品データ
原題
Die Wannseekonferenz
ジャンル
戦争ドラマ
監督
マッティ・ゲショネック
出演
ラインハルト・ハイドリヒ:フィリップ・ホフマイヤー
アドルフ・アイヒマン:ヨハネス・アルマイヤー
ハインリヒ・ミュラー:ジェイコブ・ディール
オットー・ホーフマン:マルクス・シュラインツァー
カール・エバーハルト・シェーンガルト:マキシミリアン・ブリュックナー
ルドルフ・ランゲ:フレデリック・リンケマン
ゲルハルト・クロップファー:ファビアン・ブッシュ
エーリッヒ・ノイマン:マティアス・ブントシュー
製作国
ドイツ
公開年
2023年
上映時間
112分
あらすじ
ここからは、ネタバレ多少あります
国家保安部代表のラインハルト・ハイドリヒは、ナチス親衛隊と政府高官ら15名を、ドイツ・ベルリンのヴァンゼー湖のほとりにある邸宅に招集します。
彼は「ユダヤ人問題の最終的解決」についての会議を開き、彼らにヨーロッパの全てのユダヤ人を抹殺する計画を提案します。
会議では、ユダヤ人の移送、強制収容、強制労働、計画的殺害などが議決され、90分ほどで参加者達は解散しました。
映画は、会議の様子と背景をドキュメンタリー風に描いています。
鑑賞後の感想
戦争によって正気を失い、狂った会議を冷徹に行う人間達の恐ろしさを感じる作品でした。
また、怒りと、憤りを感じる作品でもありました。
興味を持たれた方は、ぜひご覧になってみてください。
物語
ここからは、多くのネタバレがあります
1942年1月20日の朝、ベルリンのヴァンゼー湖畔の別荘に高官たちが会議のため招集されました。
会議は、国家保安本部長官のハイドリヒが司会を務めて進められました。
そして、「ユダヤ人問題の最終的解決」という名目で、欧州にいる1100万人ユダヤ人を移送して強制収容所で絶滅するという計画を説明しました。
会議は終始一貫して、ユダヤ人を悪者に仕立てた身勝手な一方的な論調で進められていきました。
参加者達は、この会議で誰一人この計画に反対することはありませんでした。
ただし、一部の参加者は、自分たちの管轄内のユダヤ人に対して特別な扱いを求めたり、自分達の利益を守ろうとしたりしました。
しかし、ハイドリヒや親衛隊代表のアドルフ・アイヒマンによってこれらの意見は、退けられました。
会議途中、休憩が入り彼らは、軽食や飲み物をとりながら 、会議の内容について感想や意見を交わしました。
その後会議は再開され、ユダヤ人の断種計画が決議されました。
虐殺を行うドイツ人兵士達の精神面を配慮した政策としてガス室で大量にユダヤ人を虐殺する案が出されました。
そして、会議は終了し 、参加者達は、解散しました。
彼らが別荘を去っていく場面で映画は終わりました。
ネタバレ含む感想
誰一人として、この異常な会議に反論するものがいないのが不思議でした。
そして600万人ものユダヤ人がこの会議の決議案の通り、ガス室へ送られたりして虐殺されてしまったことを恐ろしく感じ、また、怒りや憤りも感じました。
まとめ
『ヒトラーのための虐殺会議』(原題:Die Wannseekonferenz)は、2022年にドイツで制作された歴史映画です。
この映画は、1942年にナチス・ドイツ政権の高官15人が集まり、ヨーロッパのユダヤ人の移送と殺害について協力と連携を討議したヴァンゼー会議を描いています。
ヴァンゼー会議の議題は「ユダヤ人問題の最終的解決」でした。
この「最終的解決」は、ヨーロッパにおける1,100万ものユダヤ人を計画的に駆除する、つまり抹殺することを意味するコードネームでした。
会議では、ユダヤ人の移送、強制収容所での労働、計画的な殺害など、様々な方策が議決されました。驚くべきことに、その時間はたったの90分でした。
この映画は、アドルフ・アイヒマンによって記録された会議の議事録に基づいて製作され、80年後のいま、史上最悪の会議の全貌が明らかになりました。
ヴァンゼー会議は、ドイツ占領下および同盟国から東ヨーロッパの絶滅収容所へのユダヤ人強制送還の始まりとなりました。
この作品は、重大な歴史的出来事について理解を深める一助となることでしょう。