作品データ
原題
Crooked House
ジャンル
ミステリー
監督
ジル・パケ=ブランネール
出演
イーディス・デ・ハヴィランド：グレン・クローズ
タヴァナー主任警部：テレンス・スタンプ
チャールズ・ヘイワード：マックス・アイアンズ
ソフィア・レオニデス：ステファニー・マティーニ
フィリップ・レオニデス：ジュリアン・サンズ
ジョセフィーン・レオニデス：オナー・ニーフシー
ブレンダ・レオニデス：クリスティーナ・ヘンドリックス
マグダ・レオニデス：ジリアン・アンダーソン
製作国
イギリス
公開年
2017年
上映時間
115分
あらすじ
ここからは、ネタバレ多少あります
ある日大富豪レオニデスが、毒殺された遺体となって発見されます。
私立探偵のチャールズは、レオニデスの孫娘で元恋人のソフィアから捜査を依頼されます。
レオニデスの屋敷には、3世代にわたる一族が住み、彼の遺した巨額の遺産をめぐって疑惑や嫉妬、憎悪し合う険悪な雰囲気が漂っています。
捜査を開始したチャールズは、一族全員を容疑者として捜査していきます。
そして真相に迫っていく中で、第2の殺人が起こります。
真犯人は一体誰なのか？
鑑賞後の感想
物語の終盤での予想できなかった展開に、驚かされました。
事件の容疑者となる個性豊かな人物たちが登場する、アガサ・クリスティ原作ミステリーの魅力が詰まった作品です。
興味を持たれた方は、ぜひご覧になってみてください。
物語
ここからは、多くのネタバレがあります
無一文から莫大な富を築き上げた世紀の大富豪レオニデスが毒殺されるという事件が発生します。
病気持ちのレオニデスは毎日インスリン注射を打たなければならず、その夜は彼の若き後妻であるブレンダが注射をします。
しかし、その時注射器に入っていたのは毒となる目薬であったため、レオニデスは亡くなってしまったのです。
彼の孫娘ソフィアは、元恋人で私立探偵のチャールズに捜査を依頼します。
チャールズはレオニデスの屋敷に住む一族の全員と接触していきますが、彼らは皆、個性的で奇妙な者たちでした。
レオニデスの義理の姉のイーディ、元ラスベガスのダンサーであったレオニデスの若い後妻ブレンダ、彼女の愛人と疑われる家庭教師ローレンス、レオニデスの長男で映画プロデューサーのフィリップとその妻で売れない女優のマグダ、フィリップの脚が悪く自室にこもる息子ユースタス、レオニデスの次男で会社経営者のロジャーとその妻で毒の専門家のクレメンシー、そして推理小説好きな少女ジョセフィンなどです。
ソフィアがレオニデスの回想録を焚火で燃やしているところにチャールズが現れ止めようとします。
しかしソフィアは事件に関することは何も書かれておらず証拠隠滅ではないといい燃やしてしまいます。
回想録には戦争中、爆弾で会社を大きくした話や、街を破壊したあと戦後の復興事業で儲けた話などの醜聞が書かれており、マスコミに漏れることを防ぐためだとソフィアは言いました。
チャールズは、一族の誰もがレオニデスを殺す動機と機会を持っていたことがわかり、全員を容疑者として捜査をはじめます。
レオニデスの遺産は後妻であるブレンダに相続されることになっていました。
そんな中、レオニデスの遺言書が発見されます。
それによるとほとんどの財産をソフィアに遺しており、他の一族はほとんど相続できないという。
これにより、巨額の遺産を巡り一族の間にさらなる亀裂が生じることになりました。
そしてジョセフィンがツリーハウスから転落する事件が起こります。
チャールズは、ブレンダとローレンスが共謀してレオニデスを殺害し、ジョセフィンを口封じしようとしたと推理します。
そしてブレンダとローレンスは逮捕されます。
しかし、その後ジョセフィンの乳母が毒殺されます。
チャールズは、ジョセフィンが書いたレオニデス殺害の計画の記されたノートを見つけ出します。
そしてジョセフィンがレオニデスの殺害を計画し、ブレンダとローレンスを利用したことを突き止めます。
ジョセフィンは、毒を入れた注射器をブレンダに渡してレオニデスに打たせたのでした。
そして、ツリーハウスからの転落事故は彼女の自作自演だったのです。
イーディスは、ジョセフィンの罪を被ろうと工作した後、彼女を車で連れ出し採石場へと向かいます。
チャールズとソフィアが後を追いますが、間に合わず、イーディスとジョセフィンを乗せた車は崖から転落し炎上してしまいました。
ネタバレ含む感想
まさかジョセフィンが犯人だとは最後まで全く予想できませんでした。
アガサ・クリスティの作品によく登場するポワロなどの有名な登場人物は出ませんが、ミステリー好きにはたまらない作品だと思います。
まとめ
『ねじれた家』は、イギリスの女流作家アガサ・クリスティの推理小説で、1949年に発表されました。
原題 “Crooked House” は、作品中に引用されているマザー・グースの童謡 “There was a crooked man”（ねじれた男がおりました）の最終節の歌詞 “in a little crooked house” に由来します。
この作品は、クリスティが自作の中でもっとも満足していると語った作品の一つです。
物語は、一代で莫大な富を築いたアリスタイド・レオニデスが毒殺される事件から始まります。
外交官のチャールズ・ヘイワードは、ソフィア・レオニデスとともに事件を捜査し、家族のねじれた関係性と秘密を解明していきます。
この映画は、家族の複雑な人間関係と暗い過去が絡み合ったミステリーであり、アガサ・クリスティのファンには必見です。
2017年に公開され、グレン・クローズやテレンス・スタンプなどが出演しています。
