『エンドロールのつづき』はパン・ナリン監督の自伝的な物語

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目次

作品データ

原題 

Last Film Show

ジャンル 

ヒューマンドラマ

監督 

パン・ナリン

出演 

サマイ:バヴィン・ラバリ

母:リチャー・ミーナー

ファザル:バヴェーシュ・シュリマリ

父:ディペン・ラヴァル

製作国 

インド・フランス合作

公開年 

2023年

上映時間 

112分

あらすじ

ここからは、ネタバレが多少あります

インドの田舎町チャララで暮らす9歳の少年サマイは、学校に通いながら父のチャイ店を手伝っています。

ある日、家族で映画館に行ったサマイは、初めて見る映画の世界に魅了されます。

映画館に忍び込んだサマイは、映写技師のファザルと出会い、映写室から映画を見せてもらうようになります。

サマイは映画に対する情熱を高め、仲間たちと一緒に自作の映写機や映画を作るようになります。

しかし、父は映画を低俗なものと考え、サマイに厳しく映画に関わることを辞めさせようとします。

やがて、映画館の映写機がデジタル化されることになります。

この映画は、パン・ナリン監督自身の実話をもとに描いた作品です。

インドの貧困や階級制度の実情と、映画への愛情が描かれています。

鑑賞後の感想

豊かな自然の中で子供たちが生き生きとしている描写が良かったです。

映像美と映画愛に溢れたノスタルジックな作品でした。

興味を持たれた方は、ぜひご覧になってみてください。

物語

ここからは、多くのネタバレがあります

サマイは、厳格な父親のチャイ店を手伝いながら、学校に通っている9歳の少年です。

ある日、父親が信仰するカーリー女神の映画を見に行くことになり、サマイは初めて映画館に行きます。

サマイは、スクリーンに映し出される映像の世界に感動し、映画に夢中になります。

サマイは映画館に忍び込みますが、追い出されてしまいます。

それを見た映写技師のファザルは、サマイの母親が作る美味しい弁当と引き換えに、映写室から映画を見せることを提案します。

そしてサマイは、ファザルから映画について教えてもらい、自分も映画を作りたいと思うようになります。

サマイは、学校の友達と一緒に、オバケ村と呼んでいる廃村の廃墟を使い、自分たちの映写機を作ったり映画を作ろうとするようになります。

しかし、父親は映画を高貴なバラモンには相応しくないものと考えており、サマイに厳しく辞めさせようとします。

やがて、映写機がデジタル化し、映画館でのフィルム上映がなくなってしまいます。

それでもサマイは、映画への情熱を持ち続けます。

そしてサマイは、映画監督になる夢を叶えるため、両親やチャララの人々に見送られ列車に乗り都会へ旅立つことになります。

ネタバレ含む感想

映画館への新しい技術の導入によって、フィルムでの上映がなくなっていく様子が描かれていてノスタルジーを感じました。

サマイが日常的に食べているお弁当や、食卓に上るお母さんの本格的なインド料理が美味しそうで羨ましくなりました。

映画の色彩表現が豊かで美しかったです。

チャララの町の豊かな自然の中で子供たちが生き生きと描かれた、映画愛に溢れる作品でした。

まとめ

「エンドロールのつづき」は、インド出身のパン・ナリン監督による映画で、彼自身の実話を基にしたヒューマンドラマです。

この映画は、映画愛に溢れた貧しい少年が、自分で映写機を開発し、映画製作に情熱を注ぐ姿を描いています。

世界中の映画祭で観客賞を受賞し、アカデミー賞の国際長編映画賞にインド代表として選出されるなど、高い評価を受けています。

映画は、映画に恋したチャイ売りの少年サマイと、映写室のおじさんファザルとの交流を通じて、インドの固定的な身分制度の中で夢を追い求めるドラマを展開します。

サマイは映画を作りたいと願いながらも、家族や社会の反対に直面します。

しかし、彼の映画への情熱は、彼を新たな未来へと導く力となります。

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