『ザリガニの鳴くところ』は、美しい湿地帯に住む少女を描いたサスペンス作品

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目次

作品データ

原題

Where the Crawdads Sing

ジャンル 

サスペンス

監督 

オリヴィア・ニューマン

出演 

キャサリン・クラーク(カイア):デイジー・エドガー=ジョーンズ 

テイト・ウォーカー:テイラー・ジョン・スミス

チェイス・アンドリュース:ハリス・ディキンソン

メイベル:マイケル・ハイアット

ジャンピン:スターリング・メイサー・Jr.

トム・ミルトン:デヴィッド・ストラザーン 

製作国 

アメリカ

公開年 

2022年

上映時間 

125分

あらすじ

ここからは、ネタバレ多少あります

1969年、アメリカのノースカロライナ州の湿地帯で、裕福な家柄で育ち、将来を期待されていた、青年の変死体が発見されました。

容疑者は、「ザリガニが鳴く」と言われる湿地帯で、一人で育った、無垢な少女、カイアでした。

彼女は6歳の時に両親に見捨てられました。

その後、美しい自然の中で、一人で生きることを余儀なくされたのでした。

鑑賞した感想

湿地帯で育った自然児の主人公の少女を中心に、親と子の関係や、夫婦関係、男女関係、社会的地位や名誉、仕事、差別についてなどが、サスペンスミステリー展開で描かれており、面白かったです。

また、湿地帯などの自然がとても綺麗な映像作品で、癒されました。

興味を持たれた方は、ぜひご覧になってみてください。

物語

ここからは、多くのネタバレがあります

1969年、ノースカロライナ州の田舎町の人気者のチェイスの死体が湿地帯で発見れ、”湿地の娘”と呼ばれ蔑まれるカイア(キャサリン・クラーク)が容疑者として逮捕されます。

そして、引退した弁護士のトム・ミルトンが弁護を担当します。

牢の中で、カイアは過去を回想します。

1953年、カイアの一家は湿地帯に住むことになります。

家族は暴力的な父親から次々と去り、やがて父も去って幼いカイアだけが湿地帯に残されます。

学校には通わず、他人との付き合いもせず、貝を集めてはジャンピンとメイベルの店で売って必需品に替えて生き延びます。

1962年、カイアはグループホームに送り込もうとする町の福祉課から隠れます。

そして、兄の友人だったテイトに再会し、読み書きや計算を教わります。

その後、カイアは旺盛に読書を始めるようになります。

二人は恋に落ちるも、テイトは大学に進学するために都会へ行ってしまいます。

会いに戻る約束をするも守ることはありませんでした。

1968年、カイアは湿地の生物を記録し続け、滞納していた財産税を払うため、スケッチを出版社に送ります。

そして、近くの町に暮らす青年のチェイスと恋に落ちます。

また、1969年、テイトが大学を卒業して故郷に帰り、生物の研究所に勤めます。

カイアに約束を破ったことを謝罪するも許してもらえません。

そんなとき、カイアはチェイスに婚約者がいたことを知り、ショックを受けて別れることになります。

カイアの本が出版され、兄が湿地を訪ねて来て母の死を告げます。

チェイスは執拗にカイアに付きまとい続け、さらには家を荒らします。

カイアを被告とした裁判が始まります。

遺体からは、カイアから贈られた貝のネックレスが消えていました。

チェイスの死亡時、カイアが町の外にいた証言が得られるも、検察はカイアが夜行バスで往復して殺人を行ったと主張します。

ミルトンは、カイアを蔑んできた町の人々から選ばれた陪審員に訴えかけ、無罪を勝ち取ります。

カイアとテイトは残りの人生を共に暮らすことになりました。

二人はともに老い、テイトはカイアがボートの中で死んでいるのを見つけます。

カイアの遺した日記の中に、「時には獲物が捕食者を殺さなければならない」との記述と、チェイスを描いた絵と、貝のネックレスを見つけて、カイアがチェイスを殺したことを知ります。

ネタバレ含む感想

カイアの日記に「時には獲物が捕食者を殺さなければならない」と書かれていた通り、カイアは自分の幸せを守るために、チェイスを殺害してしまう選択を選ばざるを得なかったのではないかと思いました。

まとめ

映画のテーマは、孤独と愛、自然と人間、偏見と正義などです。

主人公のカイアは、湿地帯で一人で生き抜くために、自然の摂理や生物の生態を学びます。

しかし、人間社会では理解されずに差別され、殺人の容疑者にされてしまいます。

カイアは、自分を愛してくれたテイトやミルトンの助けを借りて、自分の人生を守ろうとします。

この映画は、人間と自然との関係や、異なる者への差別や偏見の問題を描いた作品です。

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